ウクライナ大統領、迅速な武器提供要望＝民間人死者９０００人超

　【ブリュッセル時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は１６日、東部ドニプロの集合住宅がロシア軍にミサイルで攻撃され、多数の犠牲者が出たことを受け、武器提供を急ぐよう西側諸国に求めた。ロイター通信によると、ドニプロ市長は１７日、この攻撃による犠牲者が４４人になったと明らかにした。 　国連人権高等弁務官事務所（ＯＨＣＨＲ）は１６日、ロシアによる侵攻が始まった昨年２月２４日以降に、ウクライナで民間人７０３１人が死亡したと発表。ロイターによると、スイスで開催中の世界経済フォーラム年次総会（ダボス会議）に出席したウクライナのイェルマーク大統領府長官は１７日、子供４５３人を含む民間人９０００人以上が殺害されたと明らかにした。 　ゼレンスキー氏は、前線での激しい戦闘を踏まえ、防衛のための武器が必要だと改めて主張。全ての同盟国による協力と「意思決定の迅速化」が重要だと指摘した。英国による戦車などの追加武器支援にも触れ、「まさに、われわれが必要とするものだ」と強調した。　【時事通信社】 〔写真説明〕１６日、ロシアによるミサイル攻撃を受けたウクライナ東部ドニプロの集合住宅（ＡＦＰ時事）