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メキシコ、公の場で全面禁煙=陳列、広告も禁止に


 【サンパウロ時事】メキシコで15日、公の場での喫煙を全面的に禁じる改正たばこ規制一般法が施行された。広告や陳列も禁じられており、保健当局は「メキシコは、子供と青少年の健康を守る世界の最前線となった」と胸を張っている。  改正により、不特定多数が利用するホテルやレストラン、公園、遊園地、スポーツ施設、海岸、ショッピングセンターなどの公の場で喫煙が禁じられた。ベランダや建物の中庭も対象となる。一切の広告は禁止。たばこ会社がスポーツチームのスポンサーとなることも禁じられた。たばこ販売店では、ポスターはおろか、たばこを見せることもできなくなった。違反者には罰金や店舗の営業停止、悪質な場合は一時的な身柄拘束が待っている。  保健省によると、メキシコには約1600万人の喫煙者がおり、たばこが原因で毎日平均173人が死亡。政府は法施行により、10年後には喫煙を原因とする4万9000人の早死にや29万2000例の病気を防ぐことができると試算。現在、国の保険制度ではたばこ関連の疾患で1160億ペソ(約8000億円)を支出しているが、10年後に国庫負担は1550億ペソ(約1兆600億円)節約できるという。  世界で最も厳しいとみられる規制に対し、経済界からは「保健衛生面で効果に疑問が残る」などと反発が出ている。たばこ産業国民評議会は「行き過ぎた規制はブラックマーケットを肥やし、零細企業や国内60万カ所の販売店をさらに苦しめる」と指摘。メキシコ全国工業会議所連合会は「18万軒の飲食店や旅行・サービス・商業分野の50万社に影響を与える根拠のない措置」と改正法施行を強く非難した。 【時事通信社】 〔写真説明〕公の場での喫煙を全面禁止する改正法施行を前に、タバコを吸う女性=14日、メキシコ北東部モンテレイ(ロイター時事)
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