starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

震災の記憶「忘れず伝えて」=発生28年、犠牲者冥福祈る―灯籠に明かりともし・神戸


 阪神大震災から28年を迎えた17日朝、神戸市中央区の公園「東遊園地」では、夜明け前から被災者や遺族らが集まり、「絆」「希望」などとメッセージが記された紙や竹の灯籠に火をともした。「震災のことを忘れず伝えていってほしい」と孫に願いを託す女性。被災者らは揺れる火を見つめ、犠牲者の冥福を祈りながら手を合わせた。  田嶋幸子さん(54)=兵庫県西宮市=は震災後、初めて東遊園地を訪れた。幼なじみが2歳の子を亡くしたこともあり、「震災を思い出したくなかったから」とこれまで避けていた理由を打ち明けた。田嶋さんはこの日、同園内の「慰霊と復興のモニュメント」の銘板に幼なじみが亡くした子の名前を見つけた。「来て良かった。亡くなった子どもに思いを寄せて、手を合わせることができた」と話した。  毎年、手を合わせに訪れるという元教師の女性(70)=神戸市中央区=は、小学校に勤務していた時の教え子2人が犠牲になった。「毎年1月17日が来ると、当時を思い出してつい泣いてしまう」と声を詰まらせた。今年は小学1年の孫娘(7)を誘って訪れた。「一緒に来て震災を身近に感じてもらいたかった。神戸の災害を忘れないで伝えてほしい」と孫娘に話し掛けた。  神戸市垂水区のパート女性(58)は、当時住んでいた同市灘区の2階建て自宅が全壊した。東遊園地に来ると思い出すのは、震災後に近所の人と衣服や食べ物を分け合ったことだ。「普通に生活していることを感謝したい」と手を合わせた。  同市中央区の自宅が半壊した大江勝久さん(56)は、震災当日、倒壊の恐れがある高い建物の近くを避け、自宅近くの公園で夜を明かした。灯籠の火を見つめ、「自分の中で、震災の記憶が風化することはない」と断言した。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕阪神大震災から28年。発生後に初めて訪れた犠牲者の銘板を前に手を合わせる田嶋幸子さん(右)=17日午前、神戸市中央区の東遊園地
    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.