「任務を誠実に」繰り返す＝言葉に詰まる場面も―古川飛行士

　宇宙医学研究を巡るデータ捏造（ねつぞう）問題について１２日記者会見した古川聡氏は、研究実施責任者として謝罪する一方、「与えられた任務を誠実に行いたい」と繰り返した。年内にも再び宇宙に飛び立つ予定だが、資格があるかを問われて言葉に詰まる場面もあった。 　黒いスーツに紺のネクタイを締めて会場に現れた古川氏。終始言葉を選ぶような話しぶりで、マスク越しにも緊張がうかがわれた。 　これまで「トラスト・バット・ベリファイ（仲間を信頼すれども確認せよ）」との姿勢で仕事に臨んできたとしつつ、捏造された実験については、専門家に任せて「確認が十分ではなかった」と振り返った。 　「誠実な対応」「誠実に仕事を」といった表現を重ね、記者から「自分の言葉で話してほしい」と求められると、「誠実に、というのが私の言葉です」と申し訳なさそうに返した。 　宇宙に行く資格があると思うかを問われると、５秒ほど言葉に詰まったが、「与えられた任務をしっかりこなすことで、信頼回復に努めたい」との答えは変わらなかった。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕記者会見する宇宙飛行士の古川聡氏＝１２日午後、東京都千代田区