２３年、利下げ開始せず＝インフレ、なお上振れリスク―米ＦＲＢ会合要旨

　【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）は４日、先月１３、１４両日に開催した連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の議事要旨を公表した。その中で、会合参加者は誰も２０２３年中の利下げ開始が適切になると予想していないと明らかにした。インフレ低下や景気悪化を受け、ＦＲＢが年内、利下げに転じるとの市場観測をけん制し、改めてインフレ抑制への強い決意を示した形だ。 　ＦＲＢはこの会合で、利上げ幅を０．５％と、４会合連続の０．７５％から縮小した。急激な金融引き締めの影響が今後、経済やインフレに表れると見込まれる中、利上げペースの調整に乗り出した。市場では、ＦＲＢが２月初めの次回会合で、利上げ幅を０．２５％へさらに縮小する可能性が取り沙汰されている。 　米国のインフレ率はこのところ低下を続けている。ただ会合参加者は「インフレは受け入れがたいほど高い」との見解で一致。「インフレ見通しへのリスクは引き続き上振れ」と懸念した。　【時事通信社】 〔写真説明〕米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）本部＝ワシントン（ＡＦＰ時事）