ロシア、前線強化か＝ウクライナ警戒―侵攻１０カ月

　【ワシントン時事】ウクライナは２４日、ロシアの侵攻開始から１０カ月を迎えた。だが、侵攻終結への道筋は見えず、ロシア軍は依然として攻撃の手を緩めない。ウクライナ側はロシア軍が兵士や弾薬などを前線にさらに送り込んでいるとして、警戒を強めている。 　ウクライナ軍参謀本部は２３日、ウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムトやリマンなどでロシア軍の攻撃が行われたと明らかにした。また、ミサイル攻撃や空爆なども実施。地元メディア「キーウ・インディペンデント」などが伝えた。 　また、ロシア軍は原発があるザポロジエ州やウクライナ軍が州都を奪還したヘルソン州への攻撃も続けているもようだ。ウクライナ軍によると、ロシア側は鉄道で兵士や軍装備品を前線に運び込んでいる。 　ウクライナのゼレンスキー大統領は２３日夜のビデオ演説で、引き続きロシアに支配された地域の解放を目指すと強調。「われわれは勝利に一歩一歩近づいている」と国民を鼓舞した。一方、「休暇が近づき、ロシアのテロリストが再び活動的になるかもしれない」と述べ、クリスマスを迎える中で警戒を怠らないよう呼び掛けた。　【時事通信社】 〔写真説明〕２３日、キーウ（キエフ）で、屋外展示されたロシア軍の戦車の前で子どもを撮影する女性（ＡＦＰ時事） 〔写真説明〕２３日、ウクライナ東部リマンで、破壊され放置された乗用車（ＡＦＰ時事） 〔写真説明〕２３日、ウクライナ東部リマン近郊シュロベ村の道路に突き刺さった不発弾（ＡＦＰ時事）