勾留中自殺の男、書類送検＝保険金受取人を虚偽変更疑い―女性殺害事件・大阪府警

　大阪府高槻市の民家で昨年７月、住人の高井直子さん＝当時（５４）＝が殺害された事件で、死亡保険金の受取人を自分に変更する偽の請求書を提出したなどとして、府警捜査１課は２１日、勾留中に自殺した養子の高井凜容疑者＝当時（２８）＝を有印私文書偽造・同行使容疑などで容疑者死亡のまま書類送検した。 　高井容疑者は殺人容疑などで再逮捕後に自殺した。同課は、保険金を得る目的で養子縁組を結んだ直子さんを殺害したとみており、今回の送検で一連の捜査を終結した。 　送検容疑は昨年７月２３日、「名義変更・保険証券再発行請求書」を偽造して、受取人を自分に変更した上で、東京都内の生命保険会社に郵送するなどした疑い。 　同課によると、高井容疑者に保険金は支払われなかったが、同容疑者は直子さんの遺産や遺族年金など総額約１億円を受領。投資や飲食費などに充てていたという。同容疑者自身の預金口座の残高は、今年８月時点で約１３万円だった。　 　高井容疑者は今年７月２０日、直子さんとの養子縁組で虚偽の届け出をしたとして有印私文書偽造・同行使容疑で逮捕された。８月２５日には直子さんに対する殺人容疑などで再逮捕されたが、９月１日に府警福島署の留置場で首をつって自殺を図り、搬送先の病院で死亡が確認された。（了）【時事通信社】