笹子トンネル事故から１０年＝遺族ら参列し追悼慰霊式―山梨

　中央自動車道笹子トンネル（山梨県）で天井板が崩落し男女９人が死亡した事故は２日、発生から１０年を迎えた。事故が起きた午前８時３分には、遺族らが現場近くで犠牲者に黙とうをささげ、献花した。 　同県大月市の中央道下り線初狩パーキングエリア（ＰＡ）では、トンネルを管理する中日本高速道路（名古屋市）主催の追悼慰霊式が開かれ、遺族や同社幹部ら約６０人が参列した。　 　事故を巡っては、同社関係者１０人が業務上過失致死傷容疑で書類送検されるなどし、全員が不起訴となった。うち２人は甲府検察審査会が不起訴不当と議決したが、甲府地検は２０２０年４月に不起訴とし、捜査は終結した。 　事故は１２年１２月２日、大月市と同県甲州市を結ぶ笹子トンネルで発生。コンクリート製の天井板などが１３８メートルにわたって崩落し、車３台が下敷きになり、９人が死亡、３人が負傷した。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕笹子トンネル事故の現場付近に設置された慰霊碑の前で手を合わせる遺族＝２日午前、山梨県大月市（代表撮影） 〔写真説明〕笹子トンネル事故の慰霊碑に献花する遺族＝２日午前、山梨県大月市（代表撮影）