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同性カップル、望む「婚姻の平等」=認めぬ民法規定、違憲か合憲か―判断分かれ、30日東京地裁判決


 同性同士の結婚を認めない民法と戸籍法の規定は個人の尊厳、法の下の平等、婚姻の自由を定めた憲法に反するか―。多様性社会への意識が高まる中、同性カップルが国を相手取った訴訟で3件目となる東京地裁の判決が30日、言い渡される。共同親権、入院、相続…。「ありふれた家庭」を望みつつ、法の壁にぶつかってきた原告らは「婚姻制度の平等」を訴えている。  8人いる原告の1人、東京都世田谷区に住む50代の小野春さん=仮名=はパートナーの西川麻実さん=同、互いの子どもの5人家族だ。小野さんは「週末にピクニックを楽しむ、ありきたりな家庭」と語る。子が成人した今も誕生日パーティーを開くなど、変わらぬ家庭を築く。  「あなたは、お母さんではないですね」。西川さんが体調を崩した小野さんの息子を急きょ病院に搬送し入院手続きをしようとした時、病院側からこう告げられた。小野さんがその後手続きを済ませたが、病院側が放った一言は小野さん、西川さんに2人が置かれた現実を突き付けた。  5年ほど前、小野さんは乳がんと告知された。「私が死んだら子どもたちはどうなるのだろう」。不安が頭をもたげ、現状を変えたいとして、2人で訴訟参加を決めた。  提訴から約3年9カ月がたった。昨年1月、共に原告に名を連ねた佐藤郁夫さんが脳出血で倒れ、61歳で亡くなった。生前、「15年間、パートナーと同居し、帰り時間を合わせて買い物に行くなど男女の夫婦と変わらない。死ぬまでに本当の意味で夫夫(ふうふ)になりたい」と意見陳述した。佐藤さんが倒れた際、パートナーの男性は親族ではないことを理由に医師から病状説明を拒まれたといい、弁護団の永野靖弁護士は「同性カップルが現に直面している問題だ」と指摘する。  訴訟で、国側は「結婚は子どもを産み、育てる男女を保護するもの」との立場だ。しかし、小野さんは「私たちも子育てしているのは同じだ」と反論する。  1件目の札幌地裁は法の下の平等を定めた憲法14条に違反するとしたが、2件目の大阪地裁は「合憲」とし判断が分かれた。小野さんは「結婚は生活上のセーフティーネット。平等に使わせてほしい」と言う。願いが司法に届くか、判決の行方を注視している。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕同性婚訴訟第1回口頭弁論のため東京地裁に入る原告ら=2019年4月15日、東京都千代田区 〔写真説明〕取材に応じる原告の小野春さん(仮名)=22日午後、東京都世田谷区
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