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事件の背景、なお闇に=田中容疑者は黙秘、難航―京都府警「王将マネー」追う


 「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東隆行さん=当時(72)=が射殺された事件で、特定危険指定暴力団「工藤会」系組幹部の田中幸雄容疑者(56)が18日、起訴された。しかし、田中容疑者は事件について黙秘しており、上場企業のトップが射殺された事件の動機、背後関係は依然として闇に包まれたままだ。  捜査関係者によると、田中容疑者は逃走や下見に使われたとみられるバイク2台が京都市内で相次ぎ押収されたことで、京都府警の捜査線上に浮上した。いずれも事件約2カ月前の同じ日に同市伏見区や京都府城陽市で盗まれ、うち1台はハンドルから発砲した際の「硝煙反応」が検出された。もう1台は事件前に九州ナンバーの軽乗用車と並走する様子が防犯カメラに映り込み、車の借り主として田中容疑者が判明したという。  大東さん宅周辺で事件前日に田中容疑者と似た人物が映っていたことも分かった。  中でも府警が色めき立ったのは、現場近くで見つかったたばこの吸い殻2本から検出されたDNA型が同容疑者のものと一致した時だ。第三者が捨てた可能性も否定できなかったが、今回新たに専門家へ依頼し、事件当時の湿った路面で火種が消されたとの見解を得た。防犯カメラに映った人物も、歩く姿勢から特定する「歩容(ほよう)認証」で田中容疑者と照合。福岡県警と連携し事件当時の「アリバイつぶし」も進めてきた。  捜査幹部は「石橋をたたいて、たたいて、たどり着いた」と語る。事件から9年近くを経て「銃撃は田中容疑者以外にあり得ない」と判断し逮捕に踏み切った。  一方、動機や背後関係の捜査が難航する中、府警が注目するのが、王将の第三者委員会の調査で不適切取引によって流出したと指摘された約200億円もの「王将マネー」の流れだ。創業家出身の元幹部が主導したとされ、取引相手の企業グループからも多額の資金を引き出していたという。大東さんは東証上場に向け、取引の清算や創業家との関係解消に動いていたといい、府警は創業家側からも事情を聴いているが、海外にいる元幹部は聴取に応じていない。  全容解明は道半ばで、捜査幹部の一人は「聴ける人から何度でも聴くしかない」と話している。 (了)【時事通信社】
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