「質問権」行使基準で素案＝「法令違反繰り返す」など―文化庁

　世界平和統一家庭連合（旧統一教会）を巡り、宗教法人法に基づく「質問権」の行使に向けた基準作りを進めている文化庁が、法令違反が繰り返されていることや、被害が重大なケースなどを行使の基準とする素案をまとめたことが７日、関係者への取材で分かった。８日に開かれる専門家会議の第２回会合で提示する。 　質問権は、解散命令の要件となる「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」や、「宗教団体の目的を著しく逸脱した行為」などの疑いがある場合に行使できると宗教法人法で規定。ただ、明確な基準はなく、これまで行使されたこともなかった。 　関係者によると、素案では、公的機関の判断を客観的な根拠とし、宗教法人に所属する人が法令違反を繰り返している場合などに行使できるとした。 　専門家会議で基準がまとまれば、同会議と同じ委員で構成される宗教法人審議会に質問内容などを諮問した上で、年内に行使する方針。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕世界平和統一家庭連合（旧統一教会）の日本本部＝東京都渋谷区