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「伝統」と「革新」、時代を象徴=歌舞伎界の大名跡「團十郎」


 歌舞伎界で「市川團十郎」の名跡が最高峰とされるのは、確かな技芸と人気を備えた歴代の團十郎が、歌舞伎の伝統を受け継ぎながら、時代に即した表現の革新にも取り組んできたからだ。  「團十郎」は、江戸歌舞伎の代表的名優だった初代(1660~1704年)に始まる。これまでなかった豪快な演出様式「荒事」を創始。二代目がそれを様式的に洗練させ、今に続く團十郎家の基盤をつくった。  江戸時代後期の七代目は、荒事の演目を中心に「歌舞伎十八番」を制定。家の芸と権威の確立に努めた。明治期を生きた九代目は演劇改良運動に取り組み、歌舞伎の芸術性や社会的地位を高めて「劇聖」と称された。戦後生まれの十二代目は襲名興行を米国で行うなど、世界に日本の伝統芸能を発信してきた。  その後を継ぐ十三代目の新團十郎も、オペラ歌手との共演など型破りな表現の開拓に意欲的。襲名前には「自分も團十郎の時間軸に乗っている。王道であり異端でもあり続ける」と覚悟を語った。  一方で「十三代目は團十郎になるべき人が演じる古典作品をあまり手掛けてこなかった」と指摘するのは、演劇評論家の上村以和於さん。家の芸の核である「勧進帳」「助六」を團十郎として改めて演じる今回の襲名披露が「試金石となる」と見る。その上で、「『團十郎』は絶対的なエースであってほしい。扇の要として控えながら、自身が目指すものを明確にして先頭に立ってもらいたい」と期待する。 (了)【時事通信社】
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