入国規制緩和で警戒強化＝旅客による不正薬物持ち込み

　覚醒剤などの不正薬物密輸を巡っては、外国人の入国規制が緩和されたことに伴い、航空機の旅客による持ち込みが今後増加する可能性があるとみて税関当局が警戒を強めている。 　財務省関税局によると、旅客による密輸の摘発は２０１９年に３８９件に上ったが、新型コロナウイルス感染拡大以降は大幅に減少。２０年は７０件、２１年は２４件に落ち込んだ。 　一方、国際郵便を使った密輸の摘発は１９年は５２０件だったのが、２０年は５６７件、２１年は６８６件と増加傾向にある。２２年１月～６月も３９０件に上り、上半期としては１８年以降、最多を記録した。 　政府は１１日、外国人の入国規制などを緩和した。個人旅行やビザなし渡航の解禁により、旅客による薬物の持ち込み増加が懸念されており、関税局の担当者は「警察などの関係機関と連携し、検査機器も積極的に活用して取り締まりを強化していく」と話している。　（了） 【時事通信社】