別の専門学校にも漏えい疑い＝理事ら再逮捕へ、柔道整復師試験―警視庁

　柔道整復師の国家試験の出題内容が事前に漏えいしたとされる事件で、ほかにも複数の専門学校に情報を漏らしていた疑いが強まり、警視庁捜査２課が柔道整復師法違反（守秘義務違反）容疑で、公益財団法人「柔道整復研修試験財団」理事三橋裕之（６４）、問題作成担当の試験委員黒田剛生（６２）両容疑者を２６日に再逮捕することが、捜査関係者への取材で分かった。 　捜査関係者によると、両容疑者は昨年１０月～今年３月、東京都と神奈川県の専門学校計３校に、３月の国家試験の出題内容に関する情報を事前に漏えいした疑いが持たれている。　 　黒田容疑者は昨年９月、試験問題を決める会議のやりとりを無断録音。自身が講師を務めたり、三橋容疑者の元同僚が勤務したりしている３校に情報を漏えいしていた。 　同課は５日、三橋容疑者が講師を務めていた「仙台医健・スポーツ専門学校」（仙台市）側に出題範囲を類推できる数十問分のキーワードなどを伝えたとして、同法違反容疑で両容疑者を逮捕した。 　柔道整復師は厚生労働省が所管する国家資格で、試験は年１回実施される。捜査関係者によると、３月の試験の合格率は全国平均で６０％超だったが、同専門学校は９５％を超えていたという。（了）【時事通信社】