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同級生の死「忘れないで」=米で銃犯罪絶えず、風化懸念―服部さん事件、18日に30年


 米ルイジアナ州に留学中だった高校2年服部剛丈さん=当時(16)=が射殺された事件は、18日で30年になる。両親は事件後、米国での銃規制を訴えてきたが、銃による犠牲者は後を絶たない。「事件を知る人が少なくなっている」。当時の同級生らは風化に危機感を募らせている。  「服部が殺された」。愛知県立旭丘高校で同じラグビー部に所属していた平健二さん(47)=東京都八王子市=は、部員からの電話で事件発生を知ったが、最初は言っている意味を理解できなかった。ムードメーカーで友達思いだった服部さんとは、つらい練習も一緒に乗り越え、部活が終わると校庭を裸で走り回って遊んだ。  突然の死に長年向き合うことができず、「今も消化できていない」と目に涙を浮かべた。懸念するのは事件の風化だ。「忘れられたら、服部君がもう一回死んでしまうような感じがする」。自身も米国で犯罪に巻き込まれそうになった経験があるといい、「海外で危険な目に遭わないよう、教訓として生かしてほしい」と話した。  同級生だった西川圭輔さん(48)=茨城県つくば市=は事件後、米国での銃規制を求める有志の団体を校内に立ち上げ、集めた署名を服部さんの両親に渡した。「仲間の思いを届けたかった」と振り返る。  両親らは1993年、182万人分の署名を集め、米ホワイトハウスで当時のクリントン大統領と面会。同年には銃販売を規制するブレイディ法が成立した。それ以降も、銃犯罪に抗議する米国のデモに日本から応援動画を寄せるなど活動を続けてきた。  米国では今年6月、28年ぶりに銃規制を強化する法律が成立したが、5月にテキサス州で21人が死亡し、7月にイリノイ州で7人が死亡するなど銃による殺人事件が相次いだ。  両親は高齢を理由に、近く活動の一線から退くつもりだ。父政一さん(75)は「若い世代に引き継いでほしい」と願う。母美恵子さん(74)は「(渡米前に)息子に米国の状況をちゃんと伝えるべきだった。自身の安全を守るためにも、日本人も米国の銃規制に関心を持ってほしい」と訴えた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕米国留学中に射殺された服部剛丈さん(遺族提供) 〔写真説明〕服部剛丈さんへのメッセージなどが書かれたラグビーボールを手に話す父政一さん(右)と母美恵子さん=9月20日、名古屋市港区 〔写真説明〕服部剛丈さんとの思い出を語る友人の平健二さん=8月30日、東京都中央区 〔写真説明〕インタビューに答える服部剛丈さんの同級生の西川圭輔さん=8月22日、東京都中央区
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