ウクライナ、１カ月で６００集落解放＝ロシアは住民に避難勧告

　【イスタンブール時事】ウクライナ当局は１３日、過去１カ月間で、ロシア軍に占領された６００以上の集落をウクライナ軍が解放したとウェブサイトで発表し、戦果をアピールした。このうち、反転攻勢で大きな成果を上げた北東部ハリコフ州の集落が５００超を占めるという。 　ロシアが一方的な「住民投票」で併合を決めたウクライナ東・南部４州でもウクライナ側の奪還の動きが進んでいる。ウクライナ当局によれば、このうち南部ヘルソン州の７５集落、東部ドネツク州の４３集落、東部ルガンスク州の７集落でロシアは支配権を失ったという。 　ウクライナのゼレンスキー大統領は、１４日に公開されたビデオ演説で、４州や南部クリミア半島などについて「われわれの土地は手放さない。守り抜く」と改めて決意を表明した。 　一方、ヘルソン州のロシア側高官は１３日、「併合を認めないウクライナ側からのミサイル攻撃が深刻な被害を引き起こしている」と指摘。州内全ての住民にウクライナ国境に近いロシア南部ロストフ州などへの避難を勧告した。 　ただ、４州の一部ではロシア側の攻撃も強まっている。英国防省は１４日付のウクライナ戦況報告で、ドネツク州では過去３日間、親ロシア部隊による要衝バフムトの中心部に向けた「戦術的な前進」が見られたと説明した。　【時事通信社】 〔写真説明〕１３日、ウクライナ北東部ハリコフ州イジュム近郊の村に展開するウクライナ兵（ＥＰＡ時事）