核燃料取り出し完了＝来年度から第２段階へ―もんじゅ

　日本原子力研究開発機構は１４日、廃炉作業中の高速増殖原型炉もんじゅ（福井県敦賀市）で、原子炉内から取り出した核燃料１２４体を、「炉外燃料貯蔵槽」から水プールに移し終えたと発表した。これで全５３０体の取り出し作業が完了。来年度から廃炉作業の第２段階に入る予定。　 　核燃料の取り出し作業は２０１８年８月に開始。原子炉に３７０体、冷却材のナトリウムで満たされた貯蔵槽に１６０体あった核燃料を、４回に分けて順次水プールに移していた。当初は設備に不具合が相次いだが、その後は計画通りに進み、８～１２月の予定だった今回の移送は、計画より早く完了した。 　全体の廃炉作業は４段階に分かれており、４７年度の完了を目指す。第２段階では、タービン発電機や復水器の解体撤去などを計画している。 　もんじゅは１９９５年にナトリウム漏れ事故が発生。１０年の運転再開後も、事故やトラブルが相次ぎ、１６年に廃炉が正式決定した。（了）【時事通信社】