激安ホットドッグに関心＝インフレでも価格維持？―米コストコ

　【ニューヨーク時事】世界的な高インフレで、身近な商品やサービスが次々値上げされる中、米国では、会員制量販大手コストコ・ホールセールがフードコートで提供しているホットドッグの販売価格に、各メディアが関心を寄せている。飲み放題ドリンクとセットで１．５ドル（約２２０円）という激安価格を維持できるのか、テレビや有力紙がこぞって取り上げ、議論を呼んでいる。 　米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは７月に、この話題で特集記事を掲載。激安ホットドッグが人気商品として集客に寄与していることに触れ、「目玉商品の活用は小売り大手の基本戦略」などとする専門家の論評を交えて伝えた。 　報道によると、コストコのホットドッグの価格は、１９８０年代半ば以降、３０年以上も据え置かれたままで、創業者から価格維持を厳命されているとの話も伝えられる。同社のジェリネック最高経営責任者（ＣＥＯ）は７月にＣＮＢＣテレビで、値上げの意向を問われ「ノー」と即座に否定。９月には「価格は恒久的に据え置く」との財務担当幹部の発言が改めてメディアで報じられた。 　米国のインフレ率が８％台と約４０年ぶりの高水準で推移する中、異例の激安価格維持は庶民にとっても切実。コストコも、営業戦略の一環として値上げ回避に努める意向のようだ。　【時事通信社】 〔写真説明〕米コストコで販売されている１．５ドルのホットドッグセット＝６月１４日、カリフォルニア州（ＡＦＰ時事）