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中国、「強軍」へまい進=国防費90倍に―透明性欠き戦力増強


 【北京時事】1972年の日中国交正常化から50年を経て、中国は増大した国力をてこに軍事力を強化し、国防費は約90倍に拡大した。「強軍」実現を目指す習近平政権は空母の整備や東・南シナ海での活動を活発化。海洋権益の拡大を図る中国の動向は、日本の「安全保障上の強い懸念」(浜田靖一防衛相)となっている。  72年の中国の国防費は約160億元(約3300億円)。当時、日本の安全を脅かしていたのはソ連で、「海軍力にとぼしい中国は(日本にとって)考慮の対象ですらなかった」(香田洋二元自衛艦隊司令官)のが実態だ。  しかし、経済発展に伴い、中国の国防費は82年以降、増加の一途をたどった。89年から2010年代半ばまでは、ほぼ毎年2桁成長。22年の国防予算は1兆4500億元超(約30兆円)で、日本の22年度防衛予算(約5兆4005億円)の5倍以上に当たる。  日本の22年版防衛白書は中国の軍拡について「透明性を欠いたまま、継続的に高い水準で国防費を増加」させていると指摘。海上戦力やミサイル技術の強化、民間資源の軍事利用が進んでいることに危機感を募らせている。  中でも大きな懸念は、尖閣諸島をめぐる緊張の高まりだ。日本政府によれば、中国が尖閣の領有権を主張し始めたのは、60年代末に地下資源埋蔵の可能性が明らかになってから。71年の日米の沖縄返還協定で、対象地域に尖閣が含まれることに異を唱えたのが初の政府公式声明とされる。12年に日本が尖閣を国有化して以降、中国船による周辺海域での活動は常態化しており、防衛白書は軍についても「質・量共にさらなる活動の拡大・活発化を推進する可能性が高い」と見込んでいる。  海軍力を象徴する空母建造の動きも進んでいる。旧ソ連製の船体を改修した中国初の空母が就役したのは12年。その後10年間で3隻の空母を持つまでになった。3隻目の空母が進水した今年6月、共産党機関紙・人民日報系の環球時報(英語版)は見開きの特集で空母建設の歩みを振り返り、「苦労して得た勝利だ」「総合的な国力がなければ空母は実現しなかった」と誇った。  中国の軍拡に対して、日本は防衛費増額の動きを本格化させている。これに対し、中国外務省報道官は、防衛省の23年度予算概算要求が過去最大となったことを受け「軍拡の古い道を歩む野心が背後に隠れている」と主張。「周辺の脅威を誇張し、自らの軍事力強化のために言い訳を探す誤ったやり方を直ちに中止しなければならない」とくぎを刺した。 【時事通信社】 〔写真説明〕中国・海南島で行われた初の強襲揚陸艦など新型艦の就役式に出席した習近平国家主席=2021年4月(中国国営中央テレビより・時事)
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