厚労省部会、改良型ワクチンの使用了承＝ファイザー製などオミクロン対応

　新型コロナウイルスのオミクロン株に対応した改良型ワクチンについて、厚生労働省の専門部会は１２日、薬事承認を了承した。米ファイザー社と米モデルナ社が開発した２種類のワクチンで、同省が近く緊急時に審査を簡略化できる「特例承認」に基づき正式承認する。 　政府は来週にも改良型ワクチンでの追加接種を始める。１９日以降、全国への配送を開始。従来型と切り替えて４回目の接種となる高齢者らを優先し、１０月中旬以降は２回目までを終えた１２歳以上に拡大する。厚労省は優先接種の対象者数を約１５００万人と見込む。 　改良型は、オミクロン株の派生型「ＢＡ．１」がベースの「２価ワクチン」で、現在主流の派生型「ＢＡ．５」にも効果があるとされる。ファイザー製は１２歳以上、モデルナ製は１８歳以上が対象。両社とも８月に承認申請していた。ワクチンは１９日以降、両社で計約３０００万回分が供給され、１０月末には対象者全員分のワクチンが輸入される見通しだ。　 　厚労省の専門部会は今月２日、改良型について「従来型を上回る重症化予防効果や、短期間の可能性はあるが感染・発症予防効果も期待される」と判断。１２歳以上への追加接種を決めた。（了）【時事通信社】