「降車確認していなかった」＝園側が市に説明、死因は熱射病―バス内女児死亡・静岡

　静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」の通園バス内に、同園に通う河本千奈ちゃん（３）が約５時間取り残されて死亡した事件で、園側が市に対し「降車確認をしていなかった」などと説明していたことが６日、関係者への取材で分かった。 　県警は同日、司法解剖の結果、千奈ちゃんの死因は熱射病だったことを明らかにした。県警は業務上過失致死容疑で同園と牧之原市内の理事長の自宅を家宅捜索し、関係資料などを押収。送迎時の出欠確認に問題があったとみて調べを進めている。 　関係者によると、園側は市に「（千奈ちゃんが）バスから降りていないことを確認していなかった。バスは施錠していた」などと説明したという。　 　県警によると、千奈ちゃんら園児６人を乗せたバスは５日午前８時５０分ごろ、園に到着。同午後２時１０分ごろ、職員が園児を送るためにバスに乗り込んだ際、意識を失っていた千奈ちゃんを発見した。千奈ちゃんは搬送先の病院で死亡が確認された。 　同園ではバスの運転手を雇っていたが、５日朝は理事長が急きょ運転手を務めていた。バスには園児と理事長の他に、派遣職員の７０代女性も同乗していた。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕認定こども園「川崎幼稚園」を家宅捜索し押収品を運び出す静岡県警の捜査員＝６日午後、同県牧之原市