ロシア産石油に上限価格＝報復の警告も―Ｇ７財務相合意

　【ワシントン時事】日米欧の先進７カ国（Ｇ７）は２日、オンラインで財務相会合を開き、ウクライナ侵攻を続けるロシアの戦費調達を阻むため、同国産石油の取引価格に上限を設ける追加制裁の導入で合意した。これに対し、ロシアは石油の輸出を停止する報復に言及。互いに警告し合い、けん制を強めている。 　Ｇ７は６月の首脳会議で、ロシア産石油に上限価格を設定する新たな制裁の検討で一致。英国を含む欧州は、一定以上の価格で売買されたロシア産石油を運ぶ船舶に対する保険の提供を１２月までに禁止する方針だ。Ｇ７財務相はこの日の会合で、上限価格の水準など細部について詰めの折衝を行った。 　世界の船舶保険市場を一手に担う欧米がこの措置を導入すれば、ロシアにとって大きな打撃。ただ、Ｇ７はロシア産石油の輸入を禁止する方針を決定済みで、上限価格による制裁の実効性を高めるには、ロシア産の輸入を増やしている中国やインドの協力が不可欠だ。　【時事通信社】