党首選最後の演説会＝トラス、スナク氏が舌戦―英保守党

　【ロンドン時事】ジョンソン英首相の後継を決める与党保守党の党首選の決選投票に残ったトラス外相、スナク前財務相による演説会が３１日、ロンドンで開かれた。７月下旬から各地で行われた党主催演説会は、１２回目のこの日が最終回。９月５日の投票結果発表を控え党員多数が詰め掛け、両候補の「最後の訴え」に耳を傾けた。 　両候補は演説会で、経済対策やウクライナ情勢への対応などについて持論を展開した。トラス氏は「働く人の側に私は立つ」と述べ、減税を通じ景気回復を目指す考えを改めて強調。スナク氏は、財務相としての経験から「（国難の）嵐の中を安全に導く」のは自分だと主張した。 　８月中旬の党員を対象とした世論調査では、トラス氏の支持率がスナク氏を２倍近く上回った。選挙戦最終盤の今もトラス氏の優位は動いていないとされるが、演説会場ではポスターなどを掲げて「スナク氏支持」を熱心に呼び掛ける党員の姿も目立った。　【時事通信社】 〔写真説明〕３１日、ロンドンで行われた演説会に臨んだスナク前英財務相（左）とトラス外相（ＥＰＡ時事）