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曲がり角の対中関係=米寄り鮮明、経済も「脱依存」―24日に国交30年・韓国


 【ソウル時事】中韓両国は24日、1992年の国交樹立から30年を迎える。冷戦終結の波に乗り、朝鮮戦争で敵だった中国と関係を結んだ韓国は大きく関係を発展させた。しかし、米中対立のあおりで近年は摩擦も増加。米国寄りの姿勢を鮮明にする尹錫悦政権は「相互尊重」を求め、経済関係も変わりつつある。韓国の対中外交は曲がり角を迎えている。  ◇中朝密着、打破できず  韓国にとり、中国との国交樹立は中国と北朝鮮との関係にくさびを打つ意味もあった。当時、韓国外務省アジア局長として交渉に深く関わった金錫友氏によると、韓国は「朝鮮半島が韓国中心になれば、中国にも利益だ。(北朝鮮と接する)中国東北地方も韓国との交易で豊かになる」と説得。中国側は公式には同意しなかったが、韓国の主張を「受け入れそうな雰囲気があった」(金氏)という。  韓国では台湾との断交に批判的な声もあったが、金氏は「南北統一には中国の協力が不可欠という点が大きかった」と説明する。  中国は北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議の議長国を担い、一時は単なる北朝鮮の「後見人」ではない姿勢も見せた。しかし、米中対立の激化とともに、中朝は冷戦時代に回帰したかのように密着。中国は北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射なども擁護するようになった。  ◇貿易規模は48倍  国交樹立のもう一つの大きな理由は経済関係の拡大だった。90年代から2000年代にかけてアジア外交を担った別の元韓国外務省高官は「改革・開放を加速させていた中国は韓国の投資を必要としていた。韓国の主張に聞く耳を持っていた」と振り返る。  92年に63億ドルだった貿易規模は昨年、3015億ドルと約48倍に達した。しかし、今年5~7月、国交樹立以来初めて3カ月連続で対中貿易赤字を記録。中国経済の成長鈍化や技術格差の縮小で対中輸出が伸び悩み、「脱中国依存」の声が高まりつつある。今も貿易の対中依存度は20%を超えるが、大統領府高官は6月末、「われわれが享受してきた中国を通じた輸出の好況時代は過ぎ去りつつある。中国に代わる(輸出先の)多角化が必要だ」と語った。  ◇「あいまい」戦略は限界  一方、中韓は08年、「戦略的協力パートナー関係」とすることで合意したが、その後格上げされていない。  17年に在韓米軍に迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」が配備されると、中国は韓国に経済報復。韓国の対中感情は悪化したままで、世論調査機関「韓国リサーチ」が今年7月に発表した調査で、中国への好感度は米国はもちろん、北朝鮮や日本も下回った。  尹政権は「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」や日米韓台の「半導体同盟」など米国主導で中国に対抗する枠組みへの参加に積極的だ。今月9日の中韓外相会談で朴振外相は論語の「和して同ぜず」を引用し、THAADを含め韓国の立場を尊重するよう求めた。  米中の間で立場を鮮明にしない従来の「あいまい」戦略は、米中対立が深まる中、限界と指摘される。元高官は「韓国は米国の戦略に同調するしかない。中国の圧力に耐える努力をすべきだ」と強調した。 【時事通信社】 〔写真説明〕取材に応じる元韓国外務省高官の金錫友氏=11日、ソウル 〔写真説明〕中韓国交文書を署名後、文書を交換する銭其※(タマヘンに探のツクリ)中国外相(右手前)と李相玉韓国外相(左手前)=1992年、北京(AFP時事)
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