米中、台湾めぐり応酬＝ＡＳＥＡＮ会議舞台に

　【プノンペン時事】東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）関連の一連の外相会議が開かれているカンボジアのプノンペンで５日、日米中なども加わる東アジアサミット外相会議が開かれ、ブリンケン米国務長官と中国の王毅国務委員兼外相が出席した。ペロシ下院議長の台湾訪問で米中の緊張が高まる中、両外相は激しい応酬を繰り広げた。 　ブリンケン氏は会議後に行った記者会見で、中国軍による弾道ミサイル発射について、「緊張を著しく高める挑発行為」と改めて非難。ペロシ氏の訪台を「軍事侵略を強める口実に利用してはならない」と語り、ミサイル発射は「全く正当化できない。域内の多くの国は同じ見解だ」と強調した。 　新華社通信によると、王氏は４日、「米国は国際法を踏みにじり、２国間の約束を破り、平和を破壊した」と糾弾。「中国と域内各国の国民に対するあからさまな挑発で、政治的な賭けだ」と述べ、「米国は台湾海峡の平和の最大の破壊者だ」と断じた。王氏は５日の会議でも中国の立場を説明し、米国批判を展開したもようだ。　【時事通信社】