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「ラジャパクサ王朝」終焉か=親族は復権目指す―スリランカ


 【ニューデリー時事】13日にモルディブへ脱出したスリランカのゴタバヤ・ラジャパクサ大統領は兄のマヒンダ氏の片腕として立ち回り「ラジャパクサ王朝」の構築に大きく関わった。21世紀のスリランカで圧倒的な政治勢力を築きながら、一族が招いた腐敗や経済危機への国民の怒りに屈した。ただ、後継候補の親族は既に用意され、王朝が終焉(しゅうえん)に向かうかはまだ分からない。  スリランカは1983年、多数派シンハラ人の支配に不満を抱く少数派タミル人の武装勢力「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」との内戦に突入した。2005年に大統領に就任したシンハラ人のマヒンダ氏は弟のゴタバヤ氏を国防次官に据え、人権無視の掃討戦で09年、LTTEを壊滅させた。  泥沼の内戦を終わらせたスリランカは新時代を切り開くかに見えた。しかし、ラジャパクサ政権は中国との関係を深め、無謀な借金と無駄なインフラ建設に突き進んだ。一時は経済成長をもたらしたかに見えたが、親族を要職に登用して独裁色を強め、潤う一族への不満は15年、大統領選でマヒンダ氏に敗北をもたらした。  19年の大統領選にはマヒンダ氏に代わってゴタバヤ氏が出馬。勝利後は一族への批判をかわすため無理な大減税を行った。  しかし、対外債務の圧迫はもはや隠しようがなくなっていた。肥料を輸入する外貨がなくなり、唐突に「有機農業への全面転換」を宣言したのは1年前だ。坂道を転げ落ちるようにゴタバヤ政権は崩壊した。  ただ、マヒンダ氏の息子で議員のナマル氏は「王朝」批判を一蹴し、後継に意欲を示している。米ブルームバーグ通信に対し、フィリピンで独裁体制を敷いた元大統領を父に持つマルコス大統領を引き合いに出し「マルコス家が復権できて、なぜラジャパクサ家にできないのか」と強気の発言を行っている。 【時事通信社】 〔写真説明〕スリランカのマヒンダ・ラジャパクサ元大統領(左)と、国外脱出した弟のゴタバヤ・ラジャパクサ氏=2019年11月、コロンボ(AFP時事) 〔写真説明〕13日、デモ隊による占拠が続くスリランカの最大都市コロンボにある大統領公邸(ロイター時事) 〔写真説明〕13日、ゴタバヤ・ラジャパクサ氏が国外脱出した後、スリランカの最大都市コロンボにある大統領公邸でくつろぐデモ隊(ロイター時事)
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