英首相、後継レース号砲＝１３日から党首選

　【ロンドン時事】辞任するジョンソン英首相の後継となる与党保守党の次期党首選は１３日、候補者を絞り込むための１回目の投票が党所属の下院議員によって行われる。これまでにスナク前財務相やトラス外相ら１１人が出馬を表明、１２日に候補者が確定する。スナク氏が有力視されているが、飛び抜けた候補がいない混戦模様となっている。 　立候補には議員２０人の推薦が必要で、８人だった２０１９年の前回党首選から条件が大幅に引き上げられた。ＢＢＣ放送によると、スナク氏のほか、メイ前政権下で国防相を務めたモーダント通商政策担当閣外相、トゥゲンドハット下院外交委員長は必要な推薦を得た。 　減税の是非が争点となっており、出馬表明した中でスナク氏を除くほぼ全員が法人税や国民保険料などの早期引き下げを主張。スナク氏は減税そのものに反対しないものの、現在の高インフレ下での実施を「その場しのぎの気休めのおとぎ話」として否定的な考えを示した。 　１３日の投票で得票が３０票に満たない候補はふるい落とされる。その後、得票最下位の候補を排除する再投票を必要に応じて行い、議会休会入り前日の２０日までに最終候補者２人が決まる。休会中、全国の保守党員十数万人が郵送による決選投票を行い、休会が明ける９月５日に当選者が発表される段取りだ。　【時事通信社】 〔写真説明〕トラス英外相＝５日、ロンドン（ＡＦＰ時事） 〔写真説明〕スナク英前財務相＝６月６日、ロンドン（英議会提供の動画より）（ＡＦＰ時事）