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北極圏の島で外交摩擦=ノルウェー、ロシア貨物認めず―ウクライナ侵攻で制裁


 北極圏のノルウェー領スバルバル諸島に暮らす旧ソ連圏の住民をめぐり、ノルウェーが制裁を理由にロシアからの貨物輸送を認めず、外交摩擦に発展した。ロシア外務省は「非友好的な行動によって、しかるべき対抗措置を取らざるを得ない」と猛反発。ノルウェー側は解決に追われた。  ノルウェーは欧州連合(EU)非加盟国だが、ウクライナ侵攻を受けた対ロシア制裁に加わっている。ロシアから同諸島への物資は、ノルウェー本土まで陸路で運んだ後、最大のスピッツベルゲン島まで海上航路で届けられる。ノルウェーは制裁に基づき、両国間の国境検問所で貨物の受け入れをストップした。  1920年に結ばれたスバルバル条約は、同諸島にノルウェーの主権があるとする一方、ロシアを含む条約加盟国に経済活動を認めている。旧ソ連圏の住民約400人の多くはロシア国営石炭採掘会社に勤め、スピッツベルゲン島の町バレンツブルクで生活している。  英字紙モスクワ・タイムズなどによれば、ロシアのクリシャス上院議員は「(制裁措置により)ノルウェーの主権に重大な疑義が生じている」と警告した。コサチョフ上院外交委員長も「(条約の)規定に反する」との見解を示し、ノルウェーを強くけん制。その上で「強制措置でロシア人炭鉱労働者らに食料を与えないようにしているが、不道徳なことだ」と述べて問題視した。  ロシア極北から海上航路で直接運ぶ方法もあるが、代替ルートはコストが高いという。こうした中、ノルウェー外務省は6日、公共放送NRKを通じ、ロシアの物資であってもノルウェーのトラックに移せば問題ないという認識を表明。既にコンテナ2個が同諸島に向かったと明らかにした。  ノルウェーの措置は、EU加盟国リトアニアが6月中旬、制裁対象の貨物を積んだ列車について、ロシア領カリーニングラード州への通過を禁止したのと同様のもの。ロシア外務省が反発している構図も同じだ。ロシア側には強硬姿勢で相手側を揺さぶり、制裁網にくさびを打ち込む狙いもあるとみられる。 【時事通信社】 〔写真説明〕ノルウェー領スバルバル諸島の町バレンツブルクで、ロシア国旗が掲げられた建物=5月7日(AFP時事)
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