ウクライナ東部で「最も過酷な攻防」＝支援兵器でロシア軍に打撃―ゼレンスキー大統領

　【ワシントン時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は６日、ビデオ声明で「東部ドネツク州の要衝スラビャンスクなどでロシア軍との最も過酷な攻防が続いている」と現状を説明した。また、ジャンピエール米大統領報道官は同日の記者会見で、「東部ドンバス地方の戦闘は（ウクライナ、ロシア）両軍が一進一退しながら長期化する」との見通しを示した。 　ドネツク、ルガンスク両州が含まれるドンバス地方の攻略を目指すロシア軍は今月に入り、ルガンスク州全域の掌握を宣言。英国防省は６日の戦況報告で、ロシア軍はスラビャンスクの北方約１６キロの地点に迫っており「スラビャンスクでの戦闘はドンバス攻防をめぐる次の主戦場になり得る」と分析した。 　米紙ワシントン・ポスト（電子版）によると、ドネツク州の当局者は域内の住人約３５万人に避難を呼び掛けている。 　ゼレンスキー氏は声明で、「（供与を受けた）欧米諸国の兵器は強力に機能し始めた。ロシア軍の兵たん拠点などに著しい打撃を与えている」と強調。アイルランドのマーティン首相が首都キーウ（キエフ）を訪問したことなどを報告した。　【時事通信社】 〔写真説明〕ウクライナ東部スラビャンスクで、避難用のバスに乗り込んだ市民ら＝４日（ＡＦＰ時事）