ウクライナ復興で宣言採択＝４０カ国が支援、資金確保に課題―国際会議閉幕

　【パリ時事】ロシアの侵攻を受けるウクライナの復興策を協議するため、スイス南部ルガノで２日間の日程で開かれた国際会議が５日、復興に向けた行動の原則を盛り込んだ「ルガノ宣言」を採択して閉幕した。会議には日米欧を含む約４０カ国と、欧州連合（ＥＵ）や北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）などが参加。ウクライナが公表した復興計画に必要な財源は７５００億ドル（約１０２兆円）に上り、資金確保が今後の課題だ。 　ルガノ宣言は、ロシアのウクライナ侵攻を強く非難。ウクライナ自身が復興の推進役になるべきだと指摘した上で、復興に当たっては透明性の確保や説明責任、持続可能性などを原則として掲げた。宣言に法的拘束力はない。 　日本から出席した鈴木貴子外務副大臣は、「日本は東日本大震災など度重なる自然災害から復興を成し遂げてきた」と強調。「国際社会と連携し、復興へ向けウクライナを強力に支援する」と述べた。 　開幕式にオンラインで出席したウクライナのゼレンスキー大統領は、「ウクライナの復興は民主主義世界全体の共通の課題だ」と各国代表らに支援を呼び掛けた。　【時事通信社】 〔写真説明〕５日、スイス南部ルガノで開かれたウクライナ復興国際会議（ＥＰＡ時事）