平穏なパレード一転恐怖に＝血流す女性、撃たれた男児―米シカゴ近郊

　【ニューヨーク時事】普段は平穏な街の独立記念日パレードで突然、立て続けに銃声が響き、見物客は大混乱に陥った。米イリノイ州シカゴ近郊ハイランドパークで４日起きた銃乱射事件。「人が撃たれた。女性が血を流していた」「みんなパレードを楽しんでいたのに突然恐怖に引き裂かれた」。現場にいた人たちは米メディアに恐怖の体験を口々に語った。 　イリノイ州の地元紙シカゴ・サン・タイムズ（電子版）によれば、現場近くに住む男性（３７）は「ショックだ。ハイランドパークのような平穏な地域でどうしてこんなことが起きるのか」と話した。 　別の男性（３９）はパレードには海軍も参加していたため、最初に銃声を聞いた際には祝砲だと思った。しかし「人が逃げ始めたのを見て銃撃が続いたので、自分たちも逃げた」という。この男性は撃たれた男児が運ばれるのを目撃しており、「ただ恐ろしい」と語った。 　銃声を聞いてガソリンスタンドに避難したという男性（７６）は最近、治安に問題のあるシカゴに住む娘に「安全な」ハイランドパークへ引っ越すよう勧めた。しかし、今となっては「（銃撃は）どこでも起こり得る」と悟ったという。 　ＭＳＮＢＣテレビやＣＮＮテレビの映像によると、ハイランドパークの現場には非常線が張られ、大勢の警官と警察車両が展開。パレードに参加していたとみられる米国旗で飾り付けられた赤のオープンカーが大通りに放置されたままになっていた。　【時事通信社】 〔写真説明〕４日、米中西部シカゴ郊外の銃乱射現場（ＡＦＰ時事）