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「防ぐチャンスあった」=土石流の行政対応に不備―静岡県の難波前副知事


 静岡県熱海市で昨年7月に起きた土石流で、副知事として災害対策の指揮を執った難波喬司県理事(65)が時事通信の取材に応じ、「あれぐらいの雨なら、本来は災害にならなかった」と述べ、崩落起点で造成された不適切な盛り土が被害を拡大させたと訴えた。その上で「防げるチャンスは何回もあった」とし、行政の対応に不備があったと認めた。  土石流が発生したのは、昨年7月3日午前10時半ごろ。難波氏は現地で指揮を執るとともに情報収集を進め、間もなくドローン映像や電子データから盛り土が崩落したことを突き止めた。  盛り土は「明らかに違法かつ不適切な工法で造成された」といい、当日の雨量を考慮しても「しっかり対応していれば災害にならなかった。人災そのものだ」と強調した。土地の前・現所有者らが十分な安全対策を取らなかったとし、「責任は免れない」と述べた。  一方、県が設置した第三者委員会は5月、業者に対する措置命令を検討しながら見送ったことなどを挙げ、行政の対応を「失敗だった」と総括する報告書をまとめた。  難波氏は「最悪の事態を想定する癖が付いていなかった」と対応の不備を認め、「防げるチャンスは何回もあったが、できなかった。被害者の方々に申し訳ない」とも話した。  今回の土石流災害を受け、全国で危険な盛り土の存在に注目が集まった。「行政指導を繰り返した状態で、放置されているケースがあると思う。人の生命に関わる問題には断固たる措置を取る姿勢を示さないといけない」と語気を強めた。  難波氏は国土交通省技術総括審議官などを経て、2014年5月に副知事に就任。今年5月に副知事として2期目の任期満了を迎えたが、川勝平太知事に慰留され、同月18日付で理事に就任した。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに応じる静岡県の難波喬司前副知事=6月20日、県庁
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