東大前刺傷、元高校生を起訴＝東京地検

　東京都文京区の東京大前で１月、大学入学共通テストの受験生ら３人が刺された事件で、東京地検は１日、殺人未遂や威力業務妨害などの罪で、当時高校２年だった名古屋市の無職少年（１８）を東京地裁に起訴した。名古屋家裁での少年審判で検察官送致（逆送）が決定した後、再び東京地検に移送されていた。 　公開の法廷で審理されるが、事件当時１７歳だったため、実名報道が解禁になる１８、１９歳の「特定少年」には該当しない。　 　起訴状などによると、少年は１月１５日朝、東大農学部正門前で、受験生の男女２人と７０代男性を包丁で刺して重軽傷を負わせたほか、直前に東京メトロ南北線車内や東大前駅構内で着火剤に火を付けて業務を妨害したとされる。 　名古屋家裁は６月、少年審判の決定で、「東大理科３類を志望していたが成績が低迷し、現実逃避で重罪を犯せば自殺できると考えた」などと指摘していた。（了）【時事通信社】