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温室ガス規制、米最高裁が政府の権限を制限=バイデン政権「脱炭素」に打撃


 【ワシントン時事】米連邦最高裁は30日、石炭火力発電所からの温室効果ガス排出量について、米環境保護局(EPA)が一律に規制する権限を制限する判断を下した。2050年までに排出量を実質ゼロにする国際公約を掲げる民主党のバイデン政権にとって、大きな打撃となる。  石炭産地の南部ウェストバージニア州など野党・共和党系の州がEPAを相手取り、発電所の排出量を規制する権限はないと訴えていた。最高裁判事9人のうち、保守派の6人が政府の権限を否定、リベラル派の3人が権限を認めた。保守派判事の半数は、地球温暖化対策に後ろ向きなトランプ前大統領が指名している。  保守派判事6人は、石炭火力発電など化石燃料からの脱却のため二酸化炭素(CO2)排出量に上限を設けることは、温暖化対策として賢明な解決策かもしれないと理解を示す一方、EPAは全発電所に対して一律の規制を設ける権限を議会から与えられていないと指摘した。  今回の司法判断を受け、11月の中間選挙では温暖化対策をめぐる与野党の対応が焦点となる。バイデン大統領は「米国を後退させようとするひどい判断だ」と批判する声明を発表。「気候変動との闘いは必ず前進する」と訴え、対策を続ける決意を表明した。 【時事通信社】 〔写真説明〕米連邦最高裁判所
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