国産初コロナ飲み薬、２２日審議＝塩野義製薬、「緊急承認」制度で―厚労省

　塩野義製薬が開発している新型コロナウイルスの飲み薬について、厚生労働省は１５日、承認可否を審議する専門部会を２２日に開くと発表した。医薬品の新たな承認制度「緊急承認」を適用して判断する初の審議となる。 　国産初の飲み薬として期待される一方、有効性を示すデータが不十分との指摘もあり、結論が持ち越される可能性もある。　 　塩野義の飲み薬は、ウイルスの増殖を抑える錠剤。軽症や中等症の患者向けで、１日１回、５日間服用する。同社は２月、希少疾患への医薬品などを想定した「条件付き早期承認」の適用を求めて承認申請したが、厚労省によると、緊急承認に切り替えて審議されるという。 　緊急承認は、５月の医薬品医療機器法改正で創設された。緊急時に限り、臨床試験（治験）完了前でも有効性が推定できれば薬事承認できる。 　政府は承認された場合、１００万人分を購入することで塩野義と基本合意している。国内では現在、新型コロナ飲み薬として米メルク製と米ファイザー製が使われている。（了）【時事通信社】