中国で代理処罰、女を不起訴＝２２年前の妊婦殺害―東京地検

　東京都大田区で２０００年、妊婦が殺害された事件で、東京地検は１０日、日本政府の代理処罰要請により中国で執行猶予付きの死刑判決を受けた中国籍の李富春容疑者（４８）について、不起訴処分とした。昨年末に中国側から判決文が届き、警視庁が今年５月に殺人容疑で書類送検していた。 　送検容疑は００年２月１９日早朝、大田区東蒲田のアパートで妊娠８カ月だった中国出身の主婦宇野純子さん＝当時（２３）＝の首を包丁で刺して失血死させた疑い。 　同年７月に宇野さんの伯父夫婦、いとこ夫婦の計４人が殺人容疑で逮捕されたが、実行役の一人とされた李容疑者は事件翌日に成田空港から出国。０８年２月に代理処罰の要請を受けた中国で判決を言い渡され、同５月に確定した。　（了）【時事通信社】