磁石メーカー４社と基盤研究＝物質・材料研究機構

　物質・材料研究機構（茨城県つくば市）は３１日までに、電気自動車のモーターや風力発電機などに需要が高まっている永久磁石の高性能化を目指す基盤研究に磁石メーカー４社と取り組むと発表した。元素の組み合わせや微細構造、磁力に対する熱の影響などのデータを集め、小型でも強力で安定した性能を発揮する磁石材料の研究開発に役立てる。 　４社はＴＤＫと大同特殊鋼、信越化学工業、日立金属で、同機構を中核とするプロジェクト「磁石マテリアルズオープンプラットフォーム」を発足させた。同機構は過去１０年間、文部科学省の委託事業として入手困難で高価な希土類元素の使用量を減らす磁石材料研究に取り組んでおり、メーカーに生かしてもらう。　 　同機構の宝野和博理事長は「情報は４社で共有するが、個別企業との共同研究に発展させる仕組みも用意した」と話している。（了）【時事通信社】