starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

「侵略者に勝利なし」=ウクライナ即時停戦訴え―ロシア人権活動家ガンヌシキナ氏


 ノーベル平和賞候補として名前が挙がったこともあるロシアの著名な人権活動家スベトラーナ・ガンヌシキナ氏が時事通信社のインタビューに応じ、ロシアのウクライナ侵攻に関し「歴史は侵略者が勝つことはないと教えている」と語り、ロシアに勝利はないとの考えを示した。ロシア国内は戦時統制が進み「戦争反対」の声を上げられない状況が続くが、ガンヌシキナ氏は反戦の立場を明確にし、即時停戦を訴えた。主なやりとりは次の通り。  ―ロシアとウクライナの衝突をどう解決すべきか。  私は政治家ではないが、(リベラル系野党)ヤブロコのヤブリンスキー氏が言うように、交渉などの前にまずは戦闘行為をやめるべきだと言うしかない。その後に他のことを話し合おう。(戦闘を)やめなければならない。歴史は侵略者が勝つことはないと教えている。  ―プーチン政権について。  突き詰めれば、この戦争を支持している人はほとんどいない。プーチン大統領の周辺には、とんでもないことが起きてしまったと理解している良識ある人が十分にいると思う。その中の一人の言葉を聞いた。彼は「どうして黙っているのか」と問われ、「私が沈黙しているのは既にこの犯罪の共犯者だからだ。逃れられないのだ」と答えたという。既に共犯者であっても、自白することで罪の意識を取り除くことができるのに。全ての戦争には終わりがある。  ―ウクライナからロシアに来る難民を支援している。  難民はみんな帰りたがっているが、どこに帰るかが問題だ。われわれの元に来る人たちは欧州に行きたいと言う人は多数派ではなく、意識的にロシアに来た。正直に言えば、彼らの惨状だけでなく、政治的立場について話を聞いてつらい時もある。ロシアに来た多くのウクライナ難民はロシアのプロパガンダの影響下にある。  ―過去を振り返って、ロシアとウクライナの対立回避を図れた局面はあったか。  (独立を求める南部チェチェン共和国にロシア軍が軍事介入した)第1次チェチェン紛争が起きていた1996年に大統領選があり、人々は民主的な政党(の候補)に投票できたのに、エリツィン(元大統領)を選んだ。その時に政権交代が必要だった。その後、国は権威主義的になり、(エリツィン氏が後継指名したプーチン氏の下で)今やほぼ全体主義と化した。エリツィン氏は民主的なやり方でこの「贈り物」をわれわれに与えたのだ。 ◇スベトラーナ・ガンヌシキナ氏  スベトラーナ・ガンヌシキナ氏 1942年モスクワ生まれ。モスクワ大卒。大学で数学を教える傍ら、80年代後半から人権擁護活動を始めた。90年に移民や難民を支援する「市民支援委員会」を設立し、著名な人権団体「メモリアル」の活動にも参加。ロシア南部チェチェン共和国の紛争の難民保護などに力を尽くした。こうした活動が評価され、ノーベル平和賞候補として何度か名前が挙がった。現在は市民支援委員会の代表。ロシアのウクライナ侵攻に抗議し、今年3月には80歳の誕生日に治安当局に一時拘束された。 【時事通信社】 〔写真説明〕ロシアの著名な人権活動家スベトラーナ・ガンヌシキナ氏
    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.