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つらい気持ち抱えているはず=漁師、家族ら気遣い―犠牲者悼み献花・知床事故1カ月


 「つらい気持ちを抱えているはず」。北海道・知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)」が沈没した事故は、23日で発生1カ月となった。地元漁師は残された家族を気遣い、この日も漁をしながら行方不明者の手掛かりを捜した。乗客の遺体が一時安置された斜里町の体育館では、町長らが犠牲者を悼むため献花に訪れた。  事故後、不明者の捜索に当たった地元・ウトロ漁業協同組合の漁師古坂彰彦さん(63)は、なお12人の行方が分からないことに、「自分の中で心残りになっている」と悔しさをにじませる。事故から1カ月たったが「残された家族には1カ月という節目なんてなく、ずっとつらい気持ちを抱えたままのはずだ」とおもんぱかった。  古坂さんは23日早朝、漁場に向かうため港を出航。出発前、「当初と変わらず、1人でも早く見つかってほしい。できる限りのことがしたい」と語った。きょうも漁をしながら不明者の手掛かりになるものを捜すといい、「漁師とか関係なく、人命救助は大事。自分たちは海で生きている。そこでの事故だから」と話した。  献花台には午前10時ごろ、国土交通省の中山展宏副大臣と斜里町の馬場隆町長が訪れた。馬場町長は「1カ月とはいえ、区切りでも何でもない。捜索は懸命に続けられ、行方不明者の家族も発見を心待ちにしている。町はこれからも家族に寄り添っていきたい」と話した。  釣りで知床を訪れたことがある北見市の自営業柴山杲さん(75)は、不明者の早期発見を願いながら献花台に花を手向けた。「あまりにも事故から日がたっている。本当に早く見つかってほしい」と祈るように話した。  斜里町で観光業に携わったことがある男性はこの日午前、小型船に乗り、沈没現場近くに向かった。一つの花束を乗船した人で分け合い、海に献花したという。下船後、「何とか見つかってほしい」と願った。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕知床半島沖で観光船「KAZU I(カズワン)」が沈没した事故から1カ月、取材に応じるウトロ漁協副救助長の古坂彰彦さん=23日午前、北海道斜里町のウトロ漁港 〔写真説明〕献花し、手を合わせる(右から)斜里町の馬場隆町長と国土交通省の中山展宏副大臣=23日午前、北海道斜里町(代表撮影)
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