死亡の経緯解明急ぐ＝不明女児、捜索継続―山梨県警

　山梨県道志村で２０１９年、近くのキャンプ場で行方不明となり、ＤＮＡ型鑑定の結果などから死亡したと断定された小学生小倉美咲さん＝不明当時（７）＝をめぐり、県警は１５日、約４０人態勢で山中の捜索を続けた。今後、死亡の経緯解明を急ぐ。 　美咲さんは１９年９月２１日、家族らとキャンプ場を訪問。午後３時４０分ごろ、先に遊びに行った他の子どもたちを追い掛け、行方不明となった。 　美咲さんの肩甲骨は５月４日、山中の枯れ沢で見つかった。県警は過去にも周辺を捜索していたが、雨が降ると水が流れ込む地形といい、捜査関係者は「上流部分から流されてきた可能性がある」との見方を示す。道志村には１９年１０月、台風１９号が直撃し、大量の雨が降るなどしている。 　キャンプ場からは枯れ沢上流につながる山道があり、県警は美咲さんの足取り特定に向け、子どもの行動に関する専門家や、登山家に意見を聞くことも検討している。　 　県警は捜索で発見した死後数年が経過しているとみられる骨の鑑定なども継続し、死亡時期や死因の特定も急ぐ。美咲さんが当時身に着けていたものと特徴が似たシャツなどの衣類についても、「破れなどがあれば何か分かるかもしれない」（捜査関係者）として、詳しく調べる。 　県警は、発見時の状況などから骨や遺留品が人為的に埋められた可能性は低いとみている。ただ、これまでに行方不明後の美咲さんの足取りに関する有力な情報はなく、捜査関係者は「事件か事故かの解明も壁は厚い」と漏らしている。（了）【時事通信社】