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重み増す太平洋の要石、沖縄=米軍の「中国封じ込め」最前線―新部隊構想も議論進まず・復帰50年


 【ワシントン時事】中国が覇権主義への傾斜を強める中、「太平洋の要石」と呼ばれた沖縄の戦略的重要性が高まっている。中国の軍備増強で、米軍が謳歌(おうか)してきた地域での優位性は崩壊。台湾侵攻の可能性が現実味を増しており、米軍は焦りを募らせる。形勢逆転を狙って打ち出した海兵隊の新ミサイル部隊構想も「地元の理解」という壁に直面している。  「沖縄駐留は引き続き重要だ」。米軍関係者は、今後も沖縄が米国にとって重要な戦略拠点であり続けると断言する。  第2次大戦後、米占領下に置かれた沖縄は朝鮮戦争やベトナム戦争で米軍の出撃基地としての役割を担った。ソ連崩壊による冷戦終結に伴い、対ソ前線拠点としての戦略的価値は低下。だが、中国が南シナ海や東シナ海で海洋進出を強めると、「中国封じ込めの最前線」(米軍関係者)に変わった。  米国防総省によると、中国軍は射程300~5500キロの地上発射型弾道・巡航ミサイルを約2200発保有している。沖縄や米領グアムの米軍基地だけでなく、西太平洋で活動する米軍艦艇を即時にたたくことが可能で、自衛隊や米軍にとって深刻な脅威となっている。  米軍はこれに対し、数カ所の在日米軍基地に集中していた戦力を分散し、機動的に運用することで狙いを絞らせない方針だ。海兵隊は2027年までに沖縄に「海兵沿岸連隊(MLR)」を立ち上げる構想を掲げる。対艦ミサイルを装備した小部隊を離島に散らばらせ、中国軍艦艇の活動を阻害する狙いだが、新部隊の受け入れを迫られる地域住民の理解を得るのは容易ではない。  米シンクタンク「ランド研究所」のジェフリー・ホーナン氏は、中国との紛争が勃発した場合、米軍が中国の攻撃をかいくぐって日本列島から台湾を結ぶ第1列島線の内側に進入するのは極めて難しいと分析。「(平時から)沖縄と南西諸島に米軍部隊を駐留させ、即座に反撃できる態勢を整えておくことが(中国の)軍事作戦の成功を妨げるカギになる」と強調する。  中国の領土的野心が鮮明になるにつれ、米軍駐留に対する理解は広がりつつある。それでも「日本では国民的議論が脅威拡大のペースに追い付いていない」と国防総省のジアラ元日本部長。「台湾防衛は南西諸島や沖縄、ひいては日本の防衛と一体だ」として、「沖縄復帰50年を機に、日本防衛のために何をしていくかを考えるべきだ」と訴えた。 【時事通信社】 〔写真説明〕沖縄県沖で訓練中の米海兵隊の水陸両用車=2017年3月(海兵隊提供)
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