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ガスめぐる駆け引き激化=ロシアの供給停止警戒―EU


 【ブリュッセル時事】天然ガス供給をめぐるロシアと欧州連合(EU)の駆け引きが激化している。ロシア国営企業ガスプロムが27日、ルーブル建ての代金決済に応じないことを理由にポーランドとブルガリアへの供給停止を発表。EUは「脅し」だと反発するが、消費の約4割をロシアに頼ってきた天然ガスの供給停止が他の加盟国にも広がれば混乱も生じかねず、警戒を強めている。  フォンデアライエン欧州委員長は27日、「クレムリン(ロシア大統領府)が化石燃料を脅しに使うのは驚きではない」と強調。域内の備蓄拡大や調達先の多様化で依存度低減を急いでおり、「欧州でのロシア産燃料の時代は終わろうとしている」と強気の姿勢を見せた。  ただ、EUでは特に対ロ依存度の高いドイツなどに経済への副作用懸念が根強く、即時輸入禁止を見送ってきた経緯もある。独政府は供給状況は「安定している」(ハーベック経済・気候保護相)とするが、EU向け供給が本格的に止まれば消費制限を迫られる事態も危惧されている。  一方、ロシアのペスコフ大統領報道官は27日、「ロシアは信頼できる供給国であり続ける」と脅しを否定しつつ、「新制度で支払うのを拒めば、大統領令が適用される」と述べ、さらなる供給停止を警告した。  プーチン大統領は3月末、外国のガス購入者にルーブル決済を義務付け、従わなければ供給を止める大統領令に署名。ウクライナ侵攻を受けた米欧の対ロ制裁で暴落した自国通貨を支える狙いとみられ、今回はこれに基づく動きだ。  フォンデアライエン氏は、契約に記載がないルーブル決済は、対ロ制裁への違反だと明言。「応じてはならない」と訴えたが、一部欧州企業には従う動きも報じられ、新制度下の決済期限が来月到来するのを前に足並みの乱れも懸念されている。もっとも、貴重な資金源を失う供給停止はロシアのデメリットも大きい。事態はチキンゲームの様相を呈している。 【時事通信社】 〔写真説明〕天然ガスのパイプライン=27日、ポーランド・ワルシャワ近郊(EPA時事)
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