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取材に限界、悔やむ記者=ロシア包囲で脅迫も―マリウポリ


 ロシア軍に包囲され人道危機が深刻化しているウクライナ南東部マリウポリでは、戦局を優位に進めたいロシア側のプロパガンダが流布し、住民は正確な情報を得られずにいる。マリウポリから辛うじて脱出したウクライナ人の報道カメラマンは「ロシアに主張を押し付けられ、報道環境を変えられてしまった。情報源にアクセスできないメディアができることは限られている」と唇をかんだ。  スタニスラウ・イワノフさん(35)は、マリウポリでフリーのカメラマンとして活動していた。ロシアが軍事侵攻した2月24日からは、品物の棚が空になった商店や、ガソリンを求める車が長蛇の列を成す様子などの異変を精力的に撮影。しかし、同27日以降は市内で電源が不足しがちになり、治安も悪化したため撮影できなくなった。  イワノフさんがマリウポリを逃れたのは3月15日。避難中の女性や子供ら数百人が犠牲になったとみられる劇場空爆の前日だった。  撮りためた画像が入った携帯電話やノートパソコン、撮影機材を持ち出し、ロシア側に自分がメディア関係者と分かれば危険だと覚悟していた。しかし「女性や子供も一緒だったためか、ロシア兵のチェックはいいかげんだった。充電が落ちていたのも幸いだった」と振り返る。  マリウポリでは、自宅に押し掛けてきたロシア兵に拘束され、協力を拒むと暴行され重傷を負った同業者もいた。この同業者はその後、命を落としたという。イワノフさんは「自分も戻れば、ウクライナの立場を支持するカメラマンとして狙われるはず」と話す。避難先の西部リビウでは「つらい経験を克服するため忙しくしていたい」と、撮影した写真や体験記をニュースサイトなどに掲載している。  首都キーウ(キエフ)近郊のブチャやボロディアンカでは、ロシア軍撤退後に民間人殺害などの残虐行為が次々と明らかになった。「マリウポリでも同じだろう」と話すイワノフさん。どれだけの人が死に、街がどこまで破壊されたのか、ロシア軍がとどまる限り真実は分からないと危惧している。 【時事通信社】 〔写真説明〕ウクライナ南東部マリウポリでフリーの写真記者をしていたスタニスラウ・イワノフさん=24日、西部リビウ
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