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停戦交渉に悪影響も=要衝マリウポリ「喪失」―ロシアは戦勝パレードか


 ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナ南東部にある要衝の港湾都市マリウポリの「制圧」を事実上宣言した。水・食料・薬不足で人道危機が深刻化し、無差別攻撃により多大な犠牲者が出た悲惨な包囲戦は、ロシア軍の侵攻開始から2カ月弱で転機を迎えた。停戦交渉への悪影響も懸念される。  マリウポリは2014年からの東部紛争でも親ロシア派武装勢力が制圧することができず、一時はドネツク州の臨時州都となった。ウクライナ側は精鋭部隊「アゾフ大隊」などを配置し、この都市を「徹底抗戦」の象徴として重視していた。ロシア軍が東部でさらに攻勢を強化するとみられる中、要衝を失いつつあることに重苦しい雰囲気も漂う。  プーチン政権は、5月9日の旧ソ連による対ドイツ戦勝記念日前に具体的な「戦果」を得た格好。既に「かいらい」市長も置いており、2月21日に独立承認した「ドネツク人民共和国」の一部として実効支配する見通しだ。  地元当局者は今月13日、「(かいらい市長は)中心部で5月9日に(戦勝記念)パレードを実施すべく、がれきや遺体の一掃を命じられている」と主張した。タス通信によると、住民を練り歩かせる計画という。  ウクライナのゼレンスキー大統領は16日、「われわれの部隊が壊滅させられれば、いかなる交渉も終わることになる」とロシア側に警告していた。ウクライナ側は、先に北部キーウ(キエフ)州で住民とみられる遺体が多数見つかったことで、ただでさえ態度を硬化させており、断続的に行われてきた停戦交渉が頓挫する恐れがある。  包囲戦による犠牲も計り知れない。ボイチェンコ市長が明らかにしたところでは、これまでに2万人以上が死亡。ゼレンスキー氏は「マリウポリは(激しい空爆に遭ったキーウ州の)ボロディアンカの10倍の(被害が出ている)可能性がある」と指摘した。ただ、ロシアの実効支配下に置かれれば、全容の解明は不可能になる。  妊婦が出産を控える病院や、子供が避難したという劇場まで攻撃されたマリウポリ。脱出して本国に戻ったギリシャの外交官は、スペイン内戦中の1937年にナチス・ドイツの無差別爆撃を受けた「ゲルニカ」の惨状になぞらえた。 【時事通信社】
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