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さよなら「中銀カプセルビル」=竣工50年、解体始まる―黒川紀章氏代表作・東京


 建築家黒川紀章氏(故人)の代表作の一つで、特異な外観で知られる「中銀カプセルタワービル」(東京都中央区)の解体が12日、始まった。建物の老朽化が進んだためで、竣工(しゅんこう)から50年を経て歴史的な建築物が姿を消す。取り外されたカプセルは今後、国内外の美術館や宿泊施設での活用が検討されている。  ビルは地上13階建ての集合住宅で、1972年4月に完成。140個のカプセルから成り、各カプセルが独立した住居となっている。カプセルの交換で老朽化を防げるとされ、新陳代謝を意味する建築運動「メタボリズム」の代表的な作品だった。ただ、費用が掛かることなどから、実際には一度も交換されなかった。  2007年に1度解体が決まったが、リーマン・ショックの影響で白紙に。ビルの保存を希望する所有者らが部屋の購入を進めたものの、昨年3月、ビル敷地の売却が決まった。  同ビル保存・再生プロジェクト代表の前田達之さん(55)は幼少期からこのビルに憧れ、2010年に1部屋を購入。その後、保存派の所有者らでプロジェクトを立ち上げ、カプセルの補修や見学会の開催を進めてきた。  建設当時の面影が残る「オリジナルカプセル」や、人気ブランドの家具が置かれたカプセルなどが好評を博し、見学会には最大で月600人ほどが訪れた。前田さんも計15部屋を所有して保存を目指したが、建て替えを希望する声が強く、解体されることになった。  解体後のカプセルについては、世界各地の美術館などから既に80件以上の問い合わせがあるという。取り外しは6月ごろの予定。  前田さんは「解体は寂しいが、カプセルは残る。今後のカプセルの生かし方を検討していきたい」と話している。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕中銀カプセルタワービルの外観=8日、東京都中央区 〔写真説明〕カプセルの内部=「中銀カプセルタワービル 最後の記録(草思社)」より
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