宮城、福島１３０人超負傷＝新幹線復旧は４月以降―福島沖地震

　宮城、福島両県で最大震度６強を観測した地震で、両県などは１７日、計１３０人超が負傷し、住宅など３７棟が一部損壊したと発表した。ＪＲ東日本は、脱線事故が起きた東北新幹線の全面復旧が４月以降になるとの見通しを示した。 　政府は、地震による死者を１人に修正した。両県で死亡が判明した４人のうち、２人は関連が認められず、１人は関連を調査中という。 　仙台市では、住宅など２４棟で水道管などが損壊。福島県葛尾村では屋根の瓦が剥がれ落ちた。両県の計３１市町村で水道管の破損などによる断水が発生し、給水車などで対応している。 　ＪＲ東によると、運休中の東北新幹線那須塩原―盛岡間は２１日まで運転を見合わせる。脱線したやまびこの車両は運輸安全委員会の調査のため現地に留め置かれており、撤去時期は未定。２００４年の新潟県中越地震で起きた脱線事故後、逸脱防止の部品を取り付けていたという。 　同区間では１７カ所の電柱に傾きや圧壊を確認。線路のゆがみや高架橋の損傷も複数箇所見つかった。首都圏と東北方面間の輸送については、東北線や常磐線の復旧後に臨時列車を走らせる方針。　 　東北電力によると、東北、新潟の５県で一時１５万８３７０戸（速報値）が停電。宮城、福島両県の一部で続いており、１７日中の復旧を目指す。 　地震は１６日午後１１時３６分ごろ発生。震源は福島県沖で、マグニチュード７．４と推定された。宮城県では最大３０センチの津波を観測した。福島県沖を震源とする最大震度６強の地震は２０２１年２月１３日にも発生し、東北、関東の１０県で１５０人以上が負傷した。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕地震で脱線した東北新幹線やまびこ２２３号の進行方向側の車両＝１７日、宮城県白石市（ＪＲ東日本提供） 〔写真説明〕地震の影響で傾いた東北新幹線の電柱＝１７日、宮城県白石市（ＪＲ東日本提供）