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4000万人、大半が戦禍に=「両親は生死不明」―危機続くウクライナ国内


 「私の家族が無事か聞くのはやめて。今や(ウクライナの人口)4000万人以上が家族同然なの」。ドイツ在住のウクライナ人女性がインターネットに記した言葉が、共感を呼んでいる。国連によると、ロシア軍の侵攻で国外に逃れたウクライナ難民は300万人を超えた。その一方、国民の大半が攻撃におびえて国内で避難生活を送ったり、占領下や包囲下に置かれたりと、戦禍の中に残されている。  ◇故郷は激戦地  東部ドネツク州の港湾都市マリウポリ。ロシアのプーチン政権が支援する親ロシア派「ドネツク人民共和国」との間で8年前から続く紛争の最前線だ。「(2週間近く)高齢の両親と連絡が取れていない」。マリウポリ出身で元国家公務員の男性ユーリーさん(50)は肩を落とす。  市街地はウクライナの精鋭部隊「アゾフ大隊」が死守していたが、ロシア軍が包囲。産科病院が砲撃され、水や食料が不足するなど、深刻な人道危機が続いている。地元当局の15日の発表によると、民間人の死者は2357人に上った。  首都キエフで暮らしていたユーリーさんは、避難先の西部リビウからオンライン取材に応じ「妻と一緒に(家財道具など)すべて残して脱出したが、父母がマリウポリにいる。生きているかどうかも分からない」と心境を吐露。「父の85歳の誕生日を祝うため、2年前に訪れたのが最後だった」と両親の身を案じる。  ◇ロシアに屈せず  苦境にあるのはマリウポリだけではない。クリミア半島に隣接し、今月初旬に占領された南部ヘルソン州。ロシア側は東部2州と同様、親ロシア派の「人民共和国」を樹立するための住民投票を13日に実施させようと圧力をかけた。これに対し州議会は12日、「ヘルソンはウクライナだ」と決議し、断固拒否した。  州都ヘルソン市民はロシア軍の通行を妨害し、抗議デモを連日展開。地元メディアは、ウクライナ国旗の青黄2色の横断幕を広げ、愛唱歌「赤いカリーナ(ガマズミ)」を大音量で流す人々の動画を伝えた。この歌は、第2次大戦時にソ連軍とも戦ったパルチザンの象徴。示されたのはロシアに屈しない民意だ。  一方、ロシア軍に制圧された北部のチェルノブイリ原発では2月下旬以降、作業員が交代できず、停電も断続的に起きている。作業員の家族が暮らすキエフ州スラブチッチも孤立し「食料や薬が足りていない」(地元当局)。自分たちも不自由する中、ユーリー・フォミチェフ市長は動画声明で「原発(作業員)のための避難回廊を」と国内外に訴えた。 【時事通信社】 〔写真説明〕ウクライナ・マリウポリのロシア軍侵攻後(上、12日)と侵攻前(2021年6月)の住宅を捉えた衛星写真=米民間企業マクサー・テクノロジーズ提供(AFP時事) 〔写真説明〕ウクライナ・キエフ市北部で、砲撃を受けた住宅から救助された女性=14日、非常事態庁提供(AFP時事)
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