テレ朝番組に放送倫理違反＝「ワイド！スクランブル」―ＢＰＯ

　放送倫理・番組向上機構（ＢＰＯ）放送倫理検証委員会（小町谷育子委員長）は９日、テレビ朝日の情報番組「大下容子ワイド！スクランブル」が、事前に準備した質問を視聴者からのものとして放送するなどした問題に関し、放送倫理違反があったと発表した。 　同番組では、生放送中に当日のテーマに関する質問を視聴者から募集し、専門家らが回答するコーナーを設けていたが、２０２０年１０月以降、コーナーを担当していた子会社スタッフが視聴者の年代などの属性の書き換えを開始。２１年３月からは、事前に作成した質問を視聴者のものと偽って放送していた。　 　問題が発覚した２１年１０月までに放送した質問は計２９３問。そのうち属性を書き換えたり、自ら質問を作成したりしたケースは計１３１問に上っていた。 　検証委は、質問は視聴者の関心事などを示す重要な情報で、制作者がゆがめることがあってはならないと指摘。属性の変更も、その出どころを不明確にするもので、放送倫理違反があったと判断した。小町谷委員長は「視聴者の信頼を裏切った点で非常に重い事案だ」とコメントした。（了）【時事通信社】