防衛省、トンガ支援活動を終了＝派遣の自衛隊撤収へ

　海底火山噴火で被災した南太平洋の島国トンガの支援で派遣されている自衛隊の国際援助部隊について、防衛省は１７日、支援物資の引き渡しや輸送任務などが終了したため、撤収命令を出したと発表した。現在トンガにいる海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」は３月上旬にも帰国する予定。　 　噴火は１月１５日に発生。防衛省は２０日に部隊派遣を決定し、航空自衛隊のＣ１３０輸送機は２２日に拠点となるオーストラリアの空軍基地に到着した。現地への派遣は豪州、ニュージーランドに次ぐ３番目の早さだった。 　空自の輸送機は計４機派遣され、飲料水など計１７トン分を４回に分けトンガに空輸。おおすみは２月９日にトンガ入りし、高圧洗浄機やリヤカーなどの支援物資を引き渡した。その後、造水装置で精製した真水１５０トンを提供したほか、搭載する陸上自衛隊のＣＨ４７輸送ヘリ２機を使い、離島に飲料水計３０トンを届けるなどした。 　岸信夫防衛相は記者会見し、「トンガ政府から自衛隊の支援に高い評価と謝意が示された。最前線で活動した隊員を誇りに思うし、両国の絆を強めることができた」と活動を評価した。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕陸上自衛隊の輸送ヘリでトンガの離島に届けられた飲料水（防衛省統合幕僚監部提供）