死亡４人は出入り口付近に＝三幸製菓工場、過去に火災８件―新潟

　新潟県村上市の「三幸製菓」荒川工場で５人が死亡した火災で、身元が判明した従業員４人は燃えた建物の出入り口近くで倒れていたことが１３日、県警などへの取材で分かった。県警と消防は建物を実況見分して出火原因を調べるとともに、連絡が取れていない２人の捜索を続けた。 　県警などによると、火災が起きたのは、おかきやせんべいを製造する建物。死亡した５人のうち、身元が判明した６０～７０代の女性従業員４人は建物の北側出入り口近くの同じ場所で倒れていた。目立った外傷はないという。身元が分からない遺体は、建物の南側で見つかった。 　市消防本部によると、同工場では１９８８～２０１９年に火災が８件起きていた。いずれもぼやや部分焼でけが人はいなかった。　 　このうち１９年の火災は、機械に堆積したせんべいのくずがガスバーナーの熱で燃えたのが原因とみられる。消防が２０年に実施した立ち入り検査では、消火器の設置場所や屋内消火栓のホースが切れているなどの不備が見つかっていた。その後工場からは全て改修したとの報告書が提出されたという。 　火災は１１日深夜に発生。５人が死亡し、２０代の男性社員２人と連絡が取れていない。（了）【時事通信社】